AnotherVision Countdown Calendar 2018

AnotherVisionメンバーによる"Countdown Calendar"を2018年もお届けします

情報だだもれ社会。

こんにちは。

いもけんぴ。

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(Twitter@andante83587865)と申します。

 

(私はあくまで自分の主張を書きに来たので、プロフィールは割愛させていただきます。気になる方はお手数ですが、Twitterまでよろしくお願い致します)

 

私は機械類に大変疎いです。

この記事を書くのにも、はてなブログの仕様が分からず、半日かけております

そんな私がSNSをぼうっと眺めていて、ずっと不思議に思っていることを淡々と書きました。

 

よろしくお願いします。

 

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Twitter上でたびたび話題にあがる質問箱、WEB上に昔からある2ちゃんねる等の掲示板、街角で配布されているアンケート...。

 

これらは、記名欄がない「匿名」であることが多い。メルカリでも、出品者購入者ともに個人情報を開示する必要のない匿名配送サービスが導入されているし、LINE投票でも匿名機能が備わっている。

今日の情報社会において「匿名性」というものは、非常に魅力的な響きでもって我々の前に提示される。

しかし、「匿名性」というのは、真の意味で匿名といえるのか。

これらSNSにおける「匿名性」をもったものについて、Twitter関連…質問箱や「鍵アカ」と呼ばれるものを中心に、私なりに考察をしていきたい。

 

〇質問箱の使い方について

 

色々な質問箱への回答を覗いてみると、①5割程度は肯定的かつ質問ではないもの(かわいい、かっこいい、面白い、素敵な人だ、会いたい、好き、誕生日おめでとう等々)である。*1 そもそも「質問箱」なのに、もはや半数が質問でないことに私は毎回疑問に思う。*2

 

また、②匿名である質問箱に入れるにあたって、全く無意味な質問が目立つことも不思議に思う。「会ってくれませんか」「付き合ってください」といった、質問者と回答者がいて初めて成立するものだ。これらは質問に対し返答があってはじめて話が完結する点において、質問事項には該当すると思う。

しかし、匿名である必要はどこにあるのか。会いたい・付き合いたいと言われたって、相手が分からない以上返事のしようもない。質問者は何を期待して質問事項を記入しているのか。

(もっと言うと、わざわざ匿名である質問箱に投稿し、回答が返ってきた後に「質問に答えてくださりありがとうございます」と名乗り出る人も私には理解ができない。最初からリプライをするか、DMをするか…とにかく個人で言えば良いのに *3

 

①②は、単なる個人の感想・ぱっと思いついた願望にしか過ぎないものである。しかしここで質問箱の「匿名性」を考えてみる。

 

「ちょっとした思い付き」にすぎないものを、わざわざ個人宛のメールやLINE、ダイレクトメッセージに送るのはなぁ…。特に親しくもないのに、いきなり送ったら不信に思われそう。でも、匿名なら、ちょっと聞いてみよっかな。

 

こういった思考をたどることになるのも納得がいく。匿名性だと、自分の言動に対する責任感は減少するし、それに参加するハードルが極端に低くなる。だから、質問でも何でもない、ささいな感想やその人に対する願望すべてを、なんとなく質問箱へ入れてしまうのだ。

 

なぜ、質問箱に投函されるものには、質問でないもの・匿名性であることに意味がないものが多いのか。その疑問が解消されたところで、③「①②に該当しない質問」についても考えていこう。

 

③に関してよく見かけるのは、「恋人はいますか」「どこ出身ですか」「おススメの△△はなんですか」といったものだ。これらは①②と同じようにちょっとした思い付きで、軽い気持ちで投函された質問であろう。また、個人チャットでは言いだせないような、身体やメンタル関連のデリケートな相談…「どうしたら人を信じられるようになるのか」「どうしたら過去を忘れられるか」等も見かけた。*4

 

しかし、中にはとくに根拠もなく、突然痛烈に個人の容姿や行動を批判するような質問が投函されることもある

「匿名性」の恐ろしい側面が露呈した瞬間である。自分の言動に責任感を感じなくなり、自分が強くなったように錯覚する。平気で回答者を傷つけてしまうのだ。

 

もちろん、個人的にLINE等で話すのがははばかられる存在(上司・親友・まったく知らない人等)の言動に問題があり、論理的に批判できる段階ならば、その解決方法を探るツールとして「質問箱」はうまく機能する。

しかし根拠もなく(あるいは根拠を提示せずに)(あるいは体型・容姿など、個人ではどうしようもない点を)個人を批判するのはあまりに無責任だ。

 

〇匿名性に関して

 

さて。それでは質問箱など「匿名」を語るものは真に匿名なのか。

質問箱の問い合わせ「相手を特定したい」の項目に「質問した人を特定することはできません」と書かれている。しかしその後に、警察相談専用ダイヤルが続いている。

 

先に結論を出してしまうと「真の匿名は存在しない」と私は考えている。

一度誹謗中傷を任意のサイトやアプリに書き込めば、ログが残る。

そこから、使用された携帯電話やネット回線を特定できてしまう。後は全国各地で我々を24時間見張っている防犯カメラがアリバイを暴き、個人が特定されるわけだ(匿名を語る多くの掲示板は、一定の期間内なら、プロバイダに対して個人情報の開示を求めることも可能だが、今回の話の趣旨には沿っていないので、小難しい話は割愛する)

 

ログが残る期間は決まっているが、警察の相談窓口でその事件性が認められれば、瞬間的に特定されてしまう。我々は常に監視されている。「匿名」なんてものは存在しないすべては概念でしかない。それなのに「匿名」という響きに安心感を覚え、無遠慮な誹謗中傷を投函する。おろかである。言動には、いついかなる瞬間も責任感が伴うものだということを忘れてはならない。

 

〇鍵アカの「鍵」について

 

匿名性に関連して、情報の非公開を謳っている「鍵アカ」にも言及しておきたい。

5個も6個も鍵付きのTwitterアカウントを持っている人がいる。鍵アカを複数個作って、何を誰に対してつぶやこうというのだ。他人の鍵アカを覗いてみると、これまた9割は特定の個人への誹謗中傷・仕事への不平不満ばかり。

鍵アカが三段階あって、段階を追うごとに人の酷い悪口をつぶやいている、なんて人もいるそうだ。*5

 

しかしその鍵…はたして我々が思っているほどに頑丈なものなのだろうか。

もちろんシステム面でも不安は残る(昔、鍵アカをフォローしただけで、先方の承認なしで、そのアカウントの中身を覗けたことも実際あったからね)

だが、それ以上に、「愚痴を聞いてもらうために鍵アカでフォローした人間」から、情報が漏れてしまうリスクをもっと真剣に考える必要がある。表アカウントでも裏アカウントでも、ツイートを消してもログは残る。それ以上に、そのツイートを見ていたフォロワーの記憶に残る

 

裏アカウントで親への愚痴、個人を攻撃するツイート。信用している仲間に言うのは個人の自由だ。でも、そのツイートを見て、仲間はどう思ったのかを考えるべきだ。その内容が過激であればあるほど、「××くんって、ちょっとヤバイ人らしいよ」という噂が外までも流れる可能性が高まるものだ。確実に、自分が思っている以上に周りに広まっている*6

 

表だろうが裏だろうが、個人を攻撃すること・マイナスなことをつぶやいた時点で、その人への周りからの信用度は確実に落ちる

 

愚痴ることしか出来ない、どうしようもない悩みだってあるだろう。別に私は、鍵アカや裏アカを批判しようとは思っていないし、使い方さえ正しければ有意義なものだと思う。

 

でも、裏でこそこそ愚痴ることでしか自分を発散できないからといって他人を攻撃するのはいけない。それこそ、その人と一対一で話し合って解決できる話だ。

特定個人に関する文句を裏でばかり言っている人は、「自分には、友人との間で起きた問題を解決する能力すらありません。コミュニケーションを取れません」と公言しているようなものだ、誰の信頼を勝ち取ることができようか。

 

〇要約

匿名で「好きだ、応援してる」とつぶやいている人。それを否定するつもりは全くないし、そういうプラスの気持ち・言葉はステキだと思う。しかし、本当に好きで応援しているのであれば、直接伝えにいくなり、手紙を送るなり、個人LINE・DMするなり…様々な方法がある。

勇気が出ない・どうやって伝えれば分からない、そう思うかもしれない。

でも、匿名なんかよりももっと相手の心に響くような伝え方はいくらでもある。受け取った側も匿名の文章だと、相手が見えない以上「どこの誰とも分からない人が何か言ってるな」で終わってしまい、そこまで心を動かされない。匿名にするなんて勿体ない。勇気を出して、そのステキな気持ちを相手に直接伝えてはどうだろう。

 

匿名で誹謗中傷…あなたは本当に「匿名」だと思っていますか?匿名だからといって、なにも悪くない他人を傷つけたら、それは立派な犯罪です。繰り返しているようなら、特定される前に止めたほうが良い。どうしようもなくその人に文句を言いたいなら、個人LINE・DMをしたほうが良い。匿名でお叱りを受けるよりも、個人宛に来たほうが、相手も事の重大さに気が付き反省するものだ。

 

鍵を付けた裏アカを運用している人。その鍵は、たいていの場合は機能していない。気を付けて。裏で悪口を言うのは、もはや陰口と同じであり、陰湿で幼稚だ。そのアカウントでマイナスなことをつぶやけばつぶやくほど、あなたを心の底から信頼してしてくれる仲間は減る。どうしようもなく愚痴りたいときは、実際に人に会って話を聞いてもらおう。それか、解決に向けて自分から一歩踏み出してみよう。SNSでつぶやくことは、一時的に心をスカっとさせてくれるけれど、根本的解決には絶対にならない。

 

…つまりは、質問箱やら裏アカやらの「匿名」「情報保護」「鍵付き」といったまやかしの言葉に釣られる前に、個人間で連絡を取り合えと言いたい。情報は、システムの欠陥と人の口から漏れ出るものだ。システムを信用し、安直に「匿名」を信じ続けるのはおろかだ。システムはまだまだ欠陥だらけだし、我々は四六時中見張られている。

SNS関連は、情報取得・情報拡散には長けているが、ログが残ってしまう以上、情報保持はできない。

 

そんな社会では、個人間のつながりを強固にしたときにできる絆こそが真に信用に値するものであること、ゆめゆめ忘れてはならない。*7

 

 

 

 

 

 

*1:匿名性だというのに、マイナスな意見を書く人は全体的に少ないなぁと感心したこともあった。しかし、そもそも回答者は届いた質問の中から取捨選択し、任意のものだけに回答することが可能である。Twitter上でみられる質問箱の内容が穏やかなものが多いのはそのせいだ。裏で情報操作が行われている可能性があることを忘れてはならない。

*2:皮肉でも何でもないが...そもそも質問箱を開設し、半年も「〇〇さんってかわいいですね!!」のような回答者に都合が良い質問ばかりに答えている人を見ると、他者のために質問に答えようとするのではなく、自分のためにやっているのか、自己承認欲求が強い人なんだなぁと思ってしまう。...もちろん、「そういうメッセージしか来たことありません!」と主張される方には該当しないので悪しからず。...実際そういう人っているのかしら?気になるところだ。

*3:こういうのを見ると、質問者も自己承認欲求が強いのかなぁと思ってしまう。...というか二度手間じゃんか、最初から堂々と「すきです!!!」と名乗りあげればいいのに。

*4:余談だが、私はこの質問箱の使い方こそが一番かしこいし有意義だと考えている。誰にも相談できずにいた悩みを、匿名でもって信頼できる人間に質問することで楽になれる。物は試しと思い、私が質問箱を受け付けていた一か月間は、実際「悩みや質問を受け付けています」と書いてURLを貼り、そういった質問だけが来るように工夫していた。

*5:私も好奇心+どうしようもない悩みができて、一度だけ鍵アカを作ったことがあるので、鍵アカを否定するつもりは毛頭ない。しかしその後、個人的に相談に乗ってくれる友人が現れ、一週間ほどでそのアカウントを利用しなくなってしまった。相手の表情が見えないSNSで不特定多数に情報を拡散してしまうより、一歩踏み出してリアルの人間と顔を合わせながら話すべきだと思う。

*6:実際私は、FFではないor存在さえ知らなかったとある人の鍵アカを、違う人経由で見せられたことが何回もある。「鍵アカでつぶやいていた内容を、他の人に見せてはいけません」なんて書かれていない。つまりは、信用問題の話なのだ。   鍵アカ(裏アカ)を所有しているそこのあなた。そこでつぶやいている内容は、FFさんに信用されるに値するものですか?その内容が悪質なものであればあるほど、「これ、ヤバくいない?」のノリでFF外にも急速に情報が拡散されていますよ。鍵が付いているから安心と思うことなかれ。

*7:自分にも言い聞かせるつもりで書きます。SNSにへばりついている時間があったら、人と会って確かな関係を築きましょう。   人生を決めるのは自分の行動次第。フォロワー数・RT数・いいね数は目に見える確かなものだ。でも、そんなもので人徳だとか信頼だとかは測れない。